がん封じのお寺

 今日（２００９年７月２７日）は、先週風鈴市のためにぶっちぎってしまった「鎌倉三十三観音巡礼」の続きに出かけた。
雨が降りそうで涼しかったし、もうあじさいも終わっていたので人も少なくてとても歩きやすく、「のろのろ亀」の私でも７つもお寺・神社を廻ることができた（そのうち２つは三十三観音とは関係なし）
その三十三観音に関係ない「上行寺」というお寺が一番面白かった。
三十三観音グループの「安養院」を目指して歩いていたら、下手くそな・・・じゃなくって個性的な文字でやたらめったら「癌封じ」「癌除け」等と書かれた紙がべたべたと貼ってあるお寺に遭遇。
ここまで「癌」「癌」と書かれていたらとても素通りはできず、お参りへ。
本堂にはいると、Tシャツと短パンだけどたぶんご住職さまと思われる方が片付け物などしておられ、「どうぞどうぞ、好きなだけお参りしてください」と言ってくださる。
お参りしていると、「家族のどなたかがご病気？」と聞かれたので、「いえいえ、私がガンなんです。歩いていたら癌封じって書いてあったので、お参りに伺ってみました」と言うと、「それならもういくらでもお参りしてください。お参りが済んだらお茶とお菓子でもどうぞ」と麦茶とお菓子がぎっしり詰まった箱を出してくださった。（そして住職様は消えた）
うわ、お菓子食べ放題？？？
でも、まあそこは慎みのある４４歳、ありがたく一つだけいただいたが、こんなに温かいお寺は初めてかも♪
身体の悪いところをさするとよいという黒い小さい石もいただけたし、静かでとても心が安らぐお寺だった。また行きたいな。
もう一つ気に入ったお寺が「宝戒寺」（こちらは三十三観音の２番札所）。
白い萩の花が有名なお寺ということだが、まだ萩は咲いていないからほとんど誰もいなくて、ただせみの声だけがしていて・・・手を合わせているだけで気持ちが本当に落ち着いた。
本堂の片隅には「白萩ノート」という大学ノートが置かれていて、参拝した人が自由にいろいろ書いているのだが、ゆっくりとそれを読んでいると温かい気持ちが湧き上がってくる。
もちろん幼い字で「お金持ちになりたい」とか「山P（ヤマピーわかりますか？みなさん！）に会いたい」という記述もあるものの、ほとんどは自分や家族の健康や幸せを願ったり、好きな人といつまでも一緒にいられるよう願ったりという文章で、人間が本当に望むことってものすごくシンプルで、きっと昔からずっと変わっていないんだろうなあ・・・としみじみ感じる。
考えてみれば「山Pに会いたい」だって、好きな人に会いたいという素直な気持ちなんだろうしね。
ここもまた行きたいお寺の一つとなった。
明日は病院の日。抗がん剤（ジェムザール）の２クール目が始まる。
CTもまだ撮っていないし、腫瘍マーカーの結果もまだ聞いていないので、薬が効いているかどうか全くわからないのだけれど、今はこれしかないと信じて♪
今日は黒い石で膵臓と思われる部分（胃とかと違ってかなりわかりにくいが）をさすってから寝ようーっと。
＜今日行ったところ＞
延命寺ー別願寺ー上行寺ー安養院ー教恩寺ー宝戒寺ー鶴岡八幡宮（これはおまけ）