病気

5月7日の予約

今日(2010年3月2日)、病院に行き診察を受けてきた。
あまり調子がよくないので(だるかったり気持ち悪かったり)、採血結果がすごく悪かったらどうしようと心配していたのだが、私にしてはそんなに悪い数値ではなかった(もちろん健康な人とは全然違うレベルの数値だけれど)
旅行の疲れや、毎度おなじみの「季節の変わり目」が原因なのかもしれない。
先生に「食べ過ぎると気持ち悪くなって吐きそうになるんです」と訴えたら、「それって健康な人でもそうだよね?」と大爆笑されてしまった。
・・・確かにそうかも。何でもかんでもガンに結び付けてしまうけれど、病気になる前も確かにいろいろ不調はあったなあと、当たり前のことに改めて気付く。
ガンではなくとも、皆身体の不調と闘っている。自分だけが悲劇のヒロインではない。
で、今後の診察日・治療日等を決めていったのだが、先生が「じゃあ、次は何日、その次は何日・・・」とどんどん予約を入れてくださり、最後は「ゴールデンウィークがあるから金曜日になっちゃうけど、5月7日でいいですか?」と5回分の化学療法の予約まで取ってくださった。
先生!5月7日って、私の死ぬ予定の日(4月30日)を過ぎているんですが・・・
いいんですか、予約入れちゃって・・・
まさか「5月まで生きていないと思うんですが」とは言えないので、ありがたく入れていただいたが、何だかほっこりした嬉しい気分。
もちろん3月の末か4月にまた腫瘍マーカーやCT検査をするので、その時抗がん剤の効果がもうなくなっているとわかれば、何回予約を入れてあってもそれは無駄になる。
とりあえずベッドを押さえておくということにすぎないのだが、私の手帳に初めて4月・5月の予定がはいった。
春の気配が感じられるようになったのが嬉しい反面、「自分以外の人」がみんな新しい年度を迎えて生き生きとスタートを切るような気がして、実はとても落ち込んでいた。
新しい年度の目標とか計画とか、そういうものとは全く無縁の、体調に左右されるばかりのまるで動物のようなその日暮らしをしている私。
ガンになる前の自分だって、そんなに殊勝に新年度の計画とか考えていた訳でもないのに、ざっくりとでいいから何か将来のプランが欲しい、こうしようああしようという希望が欲しいと、人をうらやむ毎日だった。
今もその気持ちにあんまり変わりはないけれど、今日ふっと、「私だって、プランを立てたり目標を持ったりしても別に構わないのでは?」という思いがわいてきた。
5月7日の予約と同じだ。だめだったらキャンセルすればよいだけのこと。
考えてみれば、今は健康でいろんなプランを持っている人だって、生身の人間である限り明日はどうなるかわからないのだ。もちろん確率の問題はあるけれども、私だってプランを持つことは自由なのではないかとだんだん思えてきた。
ただ長く生きられないとわかっていて、それでも心の中から希望を拾い出せるかどうかはやってみなくてはわからないけれど・・・
そんなこんなで、少しだけ元気が出てきたような気がする一日だった。
「いつ死ぬの? 生きるしかない 死ぬ日まで」 望
*明日(3月3日)から娘と2泊3日で沖縄に行ってきます♪
国内旅行だから?珍道中にはならないと信じているのですが・・・どうなることやら。
3月5日に帰宅予定です。

POSTED COMMENT

  1. あま より:

    この間、仕事仲間と、「仕事がある、と思うと風邪も治ってしまう。反対に連休なんかあると、体調を崩して、連休中、寝込んだりするよね~」って話がでました。 予定があるって、それだけで、免疫力がUPするのかしら?
    nozomiさんが、この夏どんな髪型にするのか楽しみです。

  2. かおる より:

    プランを持つって大切よね。
    目標があると、なんとかしようかな、って気になってくるもの。叶う、叶わないは二の次。その方向へ歩いていくって事が大事、と思います。

  3. より:

    >あまさん
    予定があると、身体も心もがんばれるのかも知れないですね(楽しい予定ならなおさら♪)
    私は今、病気療養を最優先させてもらえる恵まれた立場にいますが、それだけに「病み放題」になってしまう部分もあって・・・難しいね!
    >かおるさん
    叶う、叶わないは気にしないでおこう・・・って、やっと少し思えるようになってきました。
    希望を持つのは自由、身体は不自由でも心の中は自由にしていいんだって思い始めたら、なんだか楽になってきました♪

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