病気

主人公

昨日(2009年8月18日)、ほぼ2ヶ月ぶりにCTを撮った。
抗がん剤が「TS-1」から「ジェムザール」に変わってから初めてのCTだし、最近胃の調子がいまいちで、「腫瘍成長感」があったので、(膵臓は胃の裏側にあるらしく、腫瘍が大きくなると胃が圧迫されるとのこと)、怖くて怖くて、できれば撮りたくない!という気持ちでいっぱいだった。
医学が発達したおかげで、身体のふかーい所にある膵臓の状態がわかるのだから、素晴らしいことだとは思う。
でも外から見えないのをいいことに、腫瘍さんには普段知らん顔をしている私。
どんな状態になっているのか恐ろしく、病院に向かう道すがら、ああもう走って逃げたいという感じで歩いていた。
すると道の向こうから、昨年長期入院した時に担当してくれた看護師さんが、私に手を振ってくれていた。
前回病院で会った時、「実はおなかに赤ちゃんがいるんですよ」と教えてくれていたので、「どうですか?」と聞くと、残念なことに流産してしまい少しお休みしているとのこと。
予定日が3月だから生まれたら見てね、と言ってくださり、私も「Kさん(看護師さん)の赤ちゃんを絶対見たいから、来年の3月まで必ず生き延びますからね!」と言っていたのに・・・
思わず暗い表情になってしまった私。でもKさんは、「私が仕事を続けていたから流産したとかそういうのじゃなくて、元々生きる力が弱い赤ちゃんだったみたい。もう少ししたらまた作っていいって言われてるから、すぐ作りますよ」と、かなりつらそうではあったが笑顔を見せてくれた。

CTを撮るくらいのことで、この世の終わりみたいに暗くなっていた自分。
自分(と病気)に意識を集中させ、まるで不幸なのは自分だけのような気分になっていた私。
この間「健康川柳」という本を立ち読みしていたら、「病人は みんな自分が主人公」という句があって思わず笑ってしまったが、まさにその通り。
確かに、「自分の人生では誰でもみんな主人公」(この歌知ってますか?)かも知れないが、自分の病気、自分の生き方、自分の死に方ばかり考えていた毎日が、とても恥ずかしく思えた。
周りも見てみなよ!と、背中をドヤされた感じ。
Kさん、いつかKさんの赤ちゃんを抱かせていただくまで、しぶとく生き延びますからね!
覚悟を決めといてください♪
(CTの結果は、画像専門のドクターに診てもらってからになるそうです)

POSTED COMMENT

  1. バニバニ より:

    CT検査は嫌なものだよね。避けるわけにはいかないんだけどね。
    病気になって主人公は自分になるのは当然のことだとおもうな。でも他の人をいたわる気持も持ちたいね。
    CT検査の結果は良い内容になるぞー!!

  2. より:

    CTを撮らずにいられる訳はないんだけど、ほんと毎回逃げ出したくなります。
    明日病院(ジェムザール)なので、たぶん「結果発表」があります・・・とほほ。よい結果だといいな♪

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