私と同じ40代のすい臓がんの患者さんが主役のドラマということで、毎週熱心に見ていた「風のガーデン」が最終回をむかえた。
このドラマが始まった時は入院中で、「最終回まで、私生きているかな?」と思っていたので、ドラマの内容以前に、最終回が見られたことにまず感動してしまった。
ドラマなので、もちろん美しすぎる部分もあるが、がんで死ぬってそんなに悪くないかも・・・と思わせてくれる話だった。
最期の日まで丁寧に生きて、丁寧に死ねる。
現実には、がんが見つかったときにはもう何も出来ないほど体力が落ちているケースもあるのだろうけれど、多くの場合、生きていた時間を整理し、死ぬ準備もできるくらいの時間が残されている。
半年ほど前知人が心筋梗塞を起こし、すんでのところで命を取りとめたことがあった。その後私の病気が発覚したのだが、その人が言うには「がんになったことはもちろん大変なことだけれど、心筋梗塞で何の身辺整理もできずパクッと逝っちゃうよりはいいかも」とのことで、確かに私もそう思った。
毎日生きること・死ぬことについて考えながら生きているよりも、パクッと逝っちゃいたい人もいるかも知れないけれど、私はやっぱり一日一日苦しくても丁寧に、できれば機嫌よく過ごして、そしてきちんと準備をして丁寧に死んでいきたい。
ドラマでは主人公が死ぬ瞬間のシーンはなかったけれど、丁寧に暖かく過ごせた最期の日々に感謝し、安らかに旅立っていったのではないかと思った。
風のガーデン
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