病気

先行く人

 私と同じ膵臓がんだった、作家の中島梓さんが亡くなった。
中島さんも膵臓がんだと知ったのは,去年(2008年)の9月くらいだったかな。私は入院していて、抗がん剤(TS-1)をのみ始めたころで、病院のがん関係の雑誌をパラパラめくっていたところ、中島さんのインタビュー記事に気付いた。
その頃中島さんは「TS-1の2クール目」と書かれていたから、勝手に私の中で「先輩」に認定してしまった。
中島さんは十二指腸や膵臓の頭の部分を手術で取っておられるし、病状ももちろんいろいろ違ったんだろうけど、ほら膵臓がんの人ってあまりいないから・・・・出会ったらもう私としては「先輩・後輩」である。
退院してからは、「神楽坂倶楽部」という中島さんの近況報告のあるホームページを覗かせていただいたり、「ガン病棟のピーターラビット」という、手術前後の顛末を書かれた本を読ませていただいたり、私にとってはなんとなく気になる存在であった。
命を「年単位ではなく月単位で考えなくてはならない」立場が一緒だからなのか、書かれているちょっとした心持ち(この花は来年も見られるのかな、とか、お出かけしたいけどちょっと心配だな、とか)に共感できることが多くて、近況報告の更新は体調のせいかあまりされていなかったけれど、読ませていただくのを楽しみにしていた(近況報告が書けるということは、中島さんご自身の体調がまあまあという証拠にもなるしね)
ただ今年にはいってからは「とにかくしんどい」「痛い」という記述が多くて、病状が悪くなってきているのがありありと感じられた。
そして訃報・・・
「めざましテレビ」で亡くなったということを知って、すぐには何も考えられなかったけれど、体は正直で、その後歯磨きをしていたら、私にとってはおなじみの「熱が出る出る感」が襲ってきて、その日はがんのサポートグループに行く日で楽しみにしていたのだが、結局お休みさせていただくはめに。

テレビや新聞だと、さっくりと「○○さん、○○がんで亡くなりました」という感じで報道されるが、膵臓がんで亡くなるとはつまりはどういうことなのか。
衰弱して死んでしまうのか、内臓が機能しなくなって死んでしまうのか、私はそれがとても知りたい。
でも今まで私の病気の「この先」について教えてくださっていた中島さんはもういない。
本の中で希望されていたように「苦しまずひょいっと」あちら側に行かれたのだとよいのですが。
今まで大変な日々でした。
先輩、お疲れ様でした。

POSTED COMMENT

  1. バニバニ より:

    中島梓さん亡くなったこと、ニュースで知りました。
    病気だった事、知りませんでした。
    望さんの気持ち、わかるよ~
    また会って、お話したいですね。
    なかなか参加できなくてごめんなさい。

  2. より:

    バニバニさんは、一生懸命お仕事されてるんだから♪
    体調大丈夫か心配です。
    ほんとまた会っていろいろお話したいですね。記事に書いたように私もこの間はお休みしてしまって、自分が休んだくせに寂しかったです。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です