外食

こうやって生きてきた

 2010年6月13日(日)、このブログに時々登場してもらっている元同僚のSさんと夕ご飯を食べた。
今週末(19日)から2泊3日で四国の徳島に二人で旅行に行けることになったので、その打ち合わせである。
ガイドブック等を広げたいので、会社の近くの、全部の席が小さい個室になっている居酒屋さんにはいることにした。
以前利用したときとメニューが変わっていて、なんと「全てのメニューが270円均一!」と書いてある。
さすがに銘柄の日本酒とかプレミアムのビールにはやや高めの別の値段がついているものの、その他のものは全て270円らしい。
私はこういう値段設定になっているお店に入るのは初めて。
270円ではどんな物が出てくるかと心配しながらサラダや刺身(まぐろならまぐろと、一つの種類が270円)などを注文したのだが、サラダは大鉢とまではいかないもののちゃんと「中鉢」だし、刺身も肉厚のものが5切れほどずつ乗っていて、味もおいしく、これで270円ならお得かも・・・という感じ。
しかしお酒の飲めない私が頼むウーロン茶やカル○スウォーター、小さいざるにはいった枝豆なんかも等しく270円なのだ。はっきり覚えていないが、こういうの、前は270円しなかったはず。
ちょっと複雑な思いが頭の中を駆け巡る。
そうかそうか、お客さんが得するメニューもある代わり、損するメニューもあるシステムなんだね。
そう思い始めたら、素直に食べたいものを注文するのが出来づらくなってきた。
一通り食べた後、私はシンプルに梅のおにぎりとバニラアイスを食べて終わりたいと思った。
しかしおにぎり1個頼んでも270円だが、同じページに載っている一皿の「高菜ガーリックチャーハン」も同じ270円なのだ。
そして小さくて丸いバニラアイスも当然270円だが、「倒れたらごめんね!ロングチョコレートパフェ」(忘れたがこんなような名前)も、やっぱり270円・・・
なんか普通のおにぎりやバニラアイスを頼んだら、お店の人との勝負?に負けてしまうような気がして(笑)
だからと言って、今の私の身体は「高菜ガーリックチャーハン」や「ロングチョコレートパフェ」は全く欲していない訳だし。
さんざん迷った末、結局頼むことができないまま、お店を後にする。
帰宅して娘にこの話をしたら、「私もそういうシステムのお店に入ることあるけど、そんな風に悩まないよ~」と笑われてしまった。
ほんと真剣に悩むようなことじゃないよね。
それに私は病気が進んできて、だんだん物が食べられなくなってきているという自覚があるので、どちらかと言えば普段はあまり栄養やら値段やらにはとらわれず(どっちみち高価でリッチなものは消化できないし)、食べたいものを食べるようにしているくらいなのに・・・均一価格に自分がこんなに反応するなんて、ちょっとびっくりしてしまった。
でもこうやって、いつも「どっちを買ったらお得かな?」と考えながら家計をやりくりして子どもを育ててきたのが私の人生だったんだろうね。
スーパーの肉売り場や魚売り場で、パックを一つずつ見ながら選んで悩んで・・・そうやって一日一日営んできた暮らしのありよう、頭に刷り込まれている考え方の根っこは、ガンになって長く生きられない立場になったからといって急に変われるものではない。
こうやって生きてきたんだから、こうやって死んでいこうっと(笑)
小市民のままで♪
今日は午後からCTの撮影と輸血があります。
CTはどんな悪い結果が出るかと思うと恐ろしいですが(悪い結果に違いないという自覚症状がかなりあります)、やはり勇気を持って検査してもらい、これからの日々、よりよい状態で一日でも過ごせるようにプランを立てていきたいと思います。
そして輸血♪ 貧血のだるさと戦いながらの毎日なので、正直輸血してもらえるのがとても嬉しいです。
血をくださる皆さん、本当にありがとうございます。
じゃあ、行ってきますね!

POSTED COMMENT

  1. あま より:

    スーパーの食品売り場で悩むnozomiさんが目に浮かぶようだわ! 私も昨日スーパーで「10%増量」の商品と特売品とどちらがお得か?品物を前にして計算してました。
     こういう計算をもっと利益率とかそれこそ株とかに使っていれば、違った人生を歩んでいたかもね。
     ハイパーインフレに備えて、ボーナスをドルかユーロに替えるのはどうか?と夫婦で話したけど、そもそもボーナスは家のローンと車検と息子2人の学費に消えていくのでした。
    主人に「いくら替えるつもりだったの?」と聞いたら「3万くらい・・」だって! 小市民だー!!
    検査結果がnozomiさんの想定内でありますように。

  2. みどり その2 より:

    今日はいいお天気。暑すぎるぐらいです。
    昨日の輸血の効果はどうですか?
    だるさが減っているといいですね。
    主人の母は身体はどうもないけれど、認知症がどんどん進んでいます。
    デイサービスに通っていますが(週4回、でも本人は全く通っている自覚がないです)、夕方が近くなると「お勝手をやらなくちゃいけないからもう帰らないと」とそわそわ落ち着かなくなるそうです。
    実際はお茶碗を洗う手順さえわからなくなっていて、料理等はまったくやっていません。
    でも働き者の母は「やらなくては!」という長年の習慣が染み付いているのでしょう。
    右に出るものがいないぐらい無精者の私。
    自分がそうなった時にどういう行動にでるかちょっとドキドキです。
    望さんはきちんと主婦してお嬢さんを守ってきたんですね。
    えらい!
    小市民であることは生きることにおいて一番基本だと思います!?
    たとえ笑われようともお互いに貫きましょう!
    (たまの贅沢も忘れずにね!)

  3. より:

    >あまさん
    私にもスーパーでパックを手にして悩むあまの姿が目に浮かぶようだわ!
    我々の人生、確かに小市民だけれど、きっとこれでいいんだと思います。
    検査の結果は一応「想定内」だったかな。よい結果ではなかったけれど、一応落ち着いて受け止められているから・・・
    >みどり その2さん
    輸血していただいて、少し楽になっています。
    ほんと、認知症とかになった時、それまでの生き方が如実に現れるんですよね。どう暮らしてきたか、何を大切に思っているか・・・怖いけれど、それだけの時間日々を重ねてきたってことなんですよね。
    「たまの贅沢」いい言葉だわ♪ 

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